いま巷で話題のWeb3.0について考えてみました。
僕個人は、肯定的でも否定的でもありませんでしたが、いろいろ考えた結果、「フィットするビジネスを考えてみてもいいかな」と思えるようになりました。僕はプラットフォームに乗っかるというよりは、プラットフォームの上のプラットフォームを作るか、独自のプラットフォームを作るかという発想です。

 

じつはP2Pの時代に分散型WEBを作ろうとしてた

見出しの通りなんですが、実は16年ほど前のWinnyが流行していた時代に、P2Pネットワークを作ってサーバーレスでホームページを作れるP2Pネットワークを作りたい!と思って頑張って実装していた時期があります。
当時はJavaのエンジニアだったので、JXTAというJavaで作られたP2Pのフレームワークを利用して構築しようとしていたのですが、まだプログラミング1年生だった僕は、ネットワーク用語がチンプンカンプンでして、出来上がったものは、ただのIPメッセンジャーでした(苦笑
UDPホールパンチングがうまくできず、ファイアウォールの外に出られなかった記憶で、結果、ローカルネットワークの中で通信できるだけのダメ実装で断念しました。当時悔しかったなー。

なので、当時P2Pネットワークについて、概念的には理解していたので、ブロックチェーンが出てきた時にもすんなりと頭に入ってきました。

 

なんで否定的でも肯定的でもなかったのか

これは過去にP2Pにチャレンジしたことが大きかったのかもしれませんが、「またそーいう流行か」という思いが強かったです。

情報が分散されて、だれでもアクセスできる状況はP2Pの時にもありました。また、メタバースの発想でいうと、セカンドライフが一世を風靡しており、セカンドライフ内で経済活動をしている人も沢山いました。そこに仮想通貨という概念が足されて、新たな流行がきているイメージです。
仮想通貨という概念はとても素晴らしいし、応援もしています。ブロックチェーンでスマートコントラクトが実現し、NFTなるものが流行しているのも、すごいなぁ、素敵だなぁと思って見ています。
実際、Solidityでスマートコントラクトを実装して遊んだりして「なるほど、実装は、ただのインターフェースか。よくできてるなー」とか「ERCがあるにしても、実装のリスクでけーなー。セキュリティを担保する会社儲かりそうだなー」とかいう感想を持った記憶があります。

でも、どうしても納得できないのが、NFTやスマートコントラクトが、完全にブロックチェーンで完結できない部分です。サブチェーンというのか、ハイブリットというのか、専門用語に疎いですが、何かしらのサービスと密接に関わっていないと価値を担保できないような気がしている、、という感じでしょうか。もちろんNFTが互換性のある形で各サービスで販売できるのは知っていますが、肝心のデジタルコンテンツを表現する部分が、サービスと切って切れないなと思っています。
物理的なものの所有権でいうと、それこそ紙でもいいし、ブロックチェーンである必要がないなーとか。

今後、個人情報や機密情報が暗号化された状態でパブリックチェーンに載ったとしても、暗号化されているとはいえ、その情報がみんなに公開(手元にダウンロードできる状態)なのは、恐ろしくて震えます。SSL通信してる状況でも、通信が傍受できるのは怖いっすよね。
複合の処理を手元でずーっと試行できる状態なわけですし、暗号化されたUSBを紛失してニュースになるくらいの世の中だから、まずいっすよねーという感想です。

メタバースにしても、VRはいくつか購入しましたが、重たすぎ、酔いすぎ問題が心に引っかかってました。
OSや映像の処理、バッテリーなど役割をPCに移譲して、単なるモニタとして活躍すれば、軽量化は望めそうだなーとか思ってます

自分で書いていて思いましたが、応援はしているけど、否定的だったという表現が正しいかもです。

 

ちょっと肯定的になった理由

冒頭でも書いた通り、ちょっと肯定的になったのですが、その理由は「Web2.5なものを作ればいいか」という考えからです。
つまり直近の未来を想像し過ぎていたんですね。ロングスパンで考えたら、そりゃ来ますよ。その頃にはおそらくWeb4.0って呼ばれてるけど。

なんだか、いろんな人が「これからはメタバースだ!その中で仕事ができるんだ!」と熱弁されていて、たしかにそういう人はいると思う、でも僕はそうじゃない気がすると思っていました。ただ、それはおじさんの発想だなー、是正せねば。という感覚も同時にありました。

つまるところ、メタバース来るのいつ?という感覚に対して「近い未来で起こる」という違和感で、近いというのが2、3年後だと思っちゃってた。という感じです。実際は10年後には成熟してる。くらいの聞き方が良いなと思いました。

つまり、20年後とかには確実にきてる世界観で、20年以上経済活動をするなら、やらない理由がないでしょ。いまでしょ?な感じです。

しかし、冒頭でも述べた通り、僕はプラットフォームに乗っかってWeb3.0な活動をするというよりは、

  • プラットフォームの上にプラットフォームを作る
  • プラットフォームを作る

のが良いと思っています。なぜかというと、プラットフォームに乗っかれば、そのプラットフォームの継続性を疑ってしまうから。
いまセカンドライフが下火なのがまさにそれですよね。
プラットフォームの上のプラットフォームならいいのか?という疑問が浮かびそうですが、それは、他のプラットフォームになっても互換性を保てるような設計にすればいいし、もっというと、規格を作るくらいの勢いが良いと思っています。かなり崇高な思想だけど(笑

 

技術はスパイラルに成長している

WOWNの社名とも通じますが、技術はスパイラルに成長していると思います。いまクラウドが流行していますが、その前はパソコンの性能が重視されていました。しかし、そのさらに前はクラサバで、サーバーが重視されていました。クライアント重視とサーバー重視の時代は繰り返していると思っています。それがビジネス要因なのか、技術の限界点との相関なのかは諸説ありそうですが、繰り返しながらスパイラル上に成長しているのは間違い無いと思います。

そのあたりの流行に惑わされないように面白いWeb3.0を目指したサービスを考えたいなーと思いましたとさ。

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この記事の著者

株式会社WOWNの代表をしております。もともと酒屋をしていたり、運送会社で働いてましたが、23歳の時にプログラマーに転職しました。8年勤めてその後起業。会社を作ったり売ったりしながら働いていましが、一念発起し改めてこの会社を作りました。ブログでは、技術のことや日常のこと、経営のことを書きます。

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