ドローンが指定の場所に荷物を配達して戻ってくる技術

最近、ドローン関連のお仕事をさせて頂いております。

この界隈の技術もしくは、ハードウェアとクラウドの技術（つまりIoTなのかな？）で、企業としての強みを作りたいなと思っているのですが、表題の通り、ドローンが指定の場所に荷物を配達して戻ってくるというSFな世界観を実現するには、技術的にどのようにするのかが、自分の中で明確になってきました。

ということで、非エンジニアにも伝わるような内容でご紹介できればと思います。

ドローンとは？

まず、ドローンはマルチコプターというやつで、プロペラが複数ついていて、何やら安定して機敏に飛行するアイツですね。
ラジコンなども安価で販売しているので、馴染みのあるものになってきていると思います。

ラジコンで操作するということは、コントローラーがあり、人間が手で操作するわけですが、それを自動化しようという話ですね。

ラジコンドローンと自動飛行ドローン

ちなみにラジコンで操作する時は、一般的にはラジコン用の電波と通信規格で操作しています。
自動飛行に対応しているドローンは、別の方法でドローンを操作できるわけですね。多くは飛行プランをアプリで作成して、ドローンに対して飛行プランをアップロードして、「Go!」って命令をドローンに送ると、飛行プラン通りにドローンが飛んで行くわけでございます。

DJI製品のことは詳しくありませんが、それ以外のものであればミッションプランナーや、Q Ground Control（キューグラウンドコントロール）というものを利用することが多いです。
弊社が対応しているのは、後者のものです。

行ったきりで途中経過が不安

では、ドローンが指定の場所に行って、着陸して、帰ってくる。これであれば、ミッションプランナーなどのアプリで飛行プランを作成して飛ばせば良いだけなのですが、配達している途中は、ドローンの状態が一切わからない状況ですよね。行方不明になってるなんてこともあるかもだし、墜落してるかもだし、人様に迷惑をかけているかも、、、
そんな心配を解決するためには、リアルタイムにドローンの状態を取得できるような仕組みが欲しいですね。

じゃあ、ドローンが常に通信できる状態にしなければです。どうすれば。。。そう、僕たちの手元にあるスマホですね。スマホが飛べばいい。
よし！スマホをドローンに改造するぞ！っていうのはやりすぎで、スマホの3Gとか4G、5Gの通信部分だけをドローンに搭載すればいいわけでございます。

どうやってドローンの状態を知る？

さぁ、ドローンにスマホの電波を送受信できる機能を搭載して、どうやってドローンの状態を知るのよ。

このような要望に耐えるドローンは産業用ドローンが多いのですが、産業用ドローンには、ドローンの根幹部分（フライトコントローラーとか言います）に対して、状態を教えてと問い合わせると、現在のモーターの回転数だとか、緯度経度だとか、高度だとかを教えてくれるインターフェースがあります。
エンジニア業界では、API（えーピーアイ：Application Programming Interface）なんて言ったります。
※もちろんAPIも特定の通信プロトコル等の上に成り立っています。オープンソースで一般的なものがMAVLINKですね。弊社もそれを利用しています。

つまりプログラムからフライトコントローラーに対して、API経由で問い合わせを行なって、状態を取得するんですね。その取得した情報をインターネットを通じて手元のパソコンやスマホに送って貰えば、出発したドローンの状態を知れるわけです。

配達があるたびに飛行プランを手で登録するの？しんどくない？

実際にUberなどの食事の配達をドローンで実現しようとした時、毎回、飛行プランをてで登録するのは骨が折れますよね。
そこに関しては、配達元から配達先の緯度軽度を住所から取得し、配達のルートをカーナビのごとく自動で算出し、飛行プランの作成を自動化します。
作成した飛行プランを上記のAPIを通じてドローンにアップロードするわけですね。さらに、配達開始さえもお店からの集荷依頼を受けてから行えば、いい感じに自動化できそうですね。

いや、そんなんいうてますけども

そんなこと言ってるけど、実際、技術的にどーやるのよ！って声も聞こえてきそうですね。

なので簡単に構成を考えてみました。なんだかエンジニアっぽい。最後は非エンジニアには伝わりにくいかもしれません。ごめんなさい。あと、雑な図でごめんなさい。

（全体図）

（ドローンの構成）

このような形でオープンソースを利用して、自動配送のシステムは作れるんじゃないかと思います。
もちろん、集荷するためのロジックや、配達のロジック、経路を自動で作るロジックなど、技術的に難しい箇所はたくさんありますが、クリアできる壁ですね。
ということで、ドローンが荷物を自宅に自動で配達してくれるような時代が来たら嬉しいなーと思いながら記事を書きました。

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